トップ > VPKで富士山頂ご来光撮影計画 目次 > STEP2:百年前のコンパクトカメラ
う〜ん…どれを選んでも後悔しそうだ。そもそも、今のレンズと昔のレンズは、カタログの写真ぐらい大きな差があるのだろうか?しかし、新しいレンズは高いなぁ。
そういえば、学生時代に初めて使ったカメラは、「写ルンです」だったな。懐かしい。って富士フィルム、今でも売っているの!?コンパクトデジタルカメラから撤退したように見えて、ずいぶんとアナログな方に力を入れているんだな。
そうだ!山の写真を撮るんだから、いきなり一眼を装備して入山しても、バテて写真どころではなくなるような。やはり、最初はコンデジにして、山登りの体を手に入れてから、一眼を買うべきだ。
しかし、一眼のスペックを見た後にコンデジを見ると、買う気が失せてしまう。何か、後悔をしないカメラは無いものか?しかしカメラも日進月歩だから、後悔しないで買うのは無理だろう。中古カメラのページがあるけれど、真空管アンプのように掘り出し物があったりするかな?可能性は低そうだ。
懲りずに資格試験の教科書を読んでいたら、ジョージ・イーストマンが載っていた。イーストマンが創業したコダックは、もうカメラを作っていないんだっけ。時代だなぁ…そういえば、イーストマンが現役の時のカメラって、どんな物なんだろう?
こうして、VEST POCKET KODAK(VPK)というカメラを、ネットで発見した。百年前のコンパクトカメラ。どうやら大正時代に作られていたらしい。しかし、昭和以前のカメラなど、平成が終わろうとしている現在、よほどのコレクターしか所持していないだろうと思われた。
んん!?ネットで中古品がゴロゴロしている。しかも、動作未確認のものはジャンク品として、結構安く売られている。これくらいの価格なら、動作不良でも部屋の置物とすれば、問題は無い。
さっそく購入し、物が届いた。

確かにコンパクトで、山に持って行くには、ちょうどいい大きさかな。

裏に赤い窓があるけど、ファインダーじゃなさそうだし?

鉄の棒が付属して、その側はフタが開くようになっている。何これ?
カメラに関して、インターネットは優秀だった。「写ルンです」は、撮ったらダイヤルが止まるまで回して、次の写真を撮ると、フィルムの面積を有効に使えて、1本のフィルムで多くの枚数が撮れる。一方、このVPKにはダイヤルが止まるなどという機能は無く、赤窓からフィルムの裏紙の文字を目視して、位置を決めるとの事。
写真を撮ったら、フタを開けるとフィルムが感光して、写真に白い部分ができる。そこに、鉄の棒で裏紙の上からメモを書くと、プリントした時、写真の下に文字が入る。これがオートグラフィックという機能だが、この機能を使うにはオートグラフィック用のフィルムが必要で、そのような物は21世紀ではまずお目にかかれないだろうという話であった。
さて、オートグラフィックは使えなくても、ちゃんとした写真が撮れるのか?
シャッターだが、ジャンクだけあって、動作が不安定だった。調子が良いときちんと切れるが、調子が悪いと、シャッターが開いたままになる。再度シャッターを切って、閉じる。これでは絶好の瞬間をとらえても、真っ白な写真ができるだけだろう。
次に、蛇腹を確認との事。

このように、蛇腹を伸ばして撮影するのだが、穴が空いていれば、フィルムが感光して、写真に白い部分ができてしまう。蛇腹の確認方法だが、赤窓は回すと外せるので、そこから蛇腹をのぞき、電灯に向けて角度を変え、真っ暗であれば大丈夫。しかしこのカメラ、星空のように光の点があちこちに見られた。
やはりダメなのか?ネットで検索してみたら、パーマセルテープという薄い遮光テープを発見した。

さっそく購入し、蛇腹の折り目を全てふさぐように貼ってみた。そして蛇腹の確認。光が全く入って来ない。これなら撮れる。しかし、テープの厚さのせいで、蛇腹を収納できなくなってしまった。これはかなり、みっともない。
追い打ちをかけるようなネットの情報。無理に蛇腹をたたもうとすると、蛇腹がよけい劣化してしまう。
やはり、アンティークとして部屋に飾っておくしか無いのか。そう考え始めた。
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